お祭りで食べたケータリングカーのお好み焼き

今年初めて生でだんじりを見ました。
毎年季節になるとニュースで映像が流れるあの有名な岸和田のだんじりです。
私の旦那は岸和田で生まれました。
と言っても、高校卒業と同時に関西をでているので今はもうだんじりを引いていません。
今年はたまたま夫婦そろって関西に帰る用事が出来たので、旦那の生まれ育った町を見ていくことにしました。

岸和田駅につくと町中の人がごったがえしていました。
この町の人はこの日を一年中楽しみにしているのです。
威勢の良い掛け声と太鼓の音が鳴り響き、同時に勢いよくだんじりを引いた男たちが駆け抜けます。
皆日に焼けていて男らしいです。
ねじり鉢巻きとはっぴが良く似合っています。
それぞれの街ごとにだんじりに特徴があるらしいのですが、よそ者の私にはどれも同じに見えます。

ふと、出店にまざってお好み焼きを売っているケータリングカーを見つけました。
ソースの匂いに食欲をそそられひとつ購入しました。
外で食べるお好み焼きはいつもより美味しいです。
そのケータリングカーで買ったお好み焼きは、どこかなつかしい味がしました。

私の生まれ育った町でも毎年夏になると小さな夏祭りが開かれました。
それは何もない田舎町の夏の最大のイベントごとでたいくつなその町での唯一の楽しみでした。
そこの夜店で食べるお好み焼きが当時の私にとって何よりもごちそうでした。
ケータリングカーで買ったそのお好み焼きは、私が生まれ育った小さな町の小さなお祭りを思い出させました。
何も知らないこの町のお祭りが私の生まれ育ったちいさな町の小さなお祭りとつながりました。

だんじりは何周も何周も日が暮れるまで一日中町内をかけめぐります。
そして来年も再来年もその次も、その日を楽しみにしながらこの町の多くの人たちは生まれ育ったこの町で人生を終えます。
生まれ育った町を早くに捨ててきてしまった私にとって、そんな生き方は退屈にも思えるし、とても素晴らしいことにも思えます。
早くこの町を出たいと切に願い続けたあの日の私が、何にもない小さな町のどこかで静かにその日を待っています。

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